vol. 60 松林 宏治(S47)「におい刑事(デカ)のにおい事件簿」 – Nanzan Tokiwakai Web
  1. HOME >
  2. メルマガコラム

メルマガコラムMail Magazine Column

過去に配信した「常盤会WEBメルマガ」の記事を掲載しています。

2011年5月22日

vol. 60 松林 宏治(S47)「におい刑事(デカ)のにおい事件簿」

「りりり~ん」。
今日もにおいの110番が鳴り響く。
におい刑事(デカ)、出動だ。
 
「毎日毎日、カレーのような匂いがしてくるのよ。洗濯物も干せないわ」
ニオイの問題は、時として人の日常生活を脅かしかねない。
今日のニオイ事件も深刻のようだ。
 
早速ニオイ調査に入る。
エントランスから家の中を嗅ぎ廻り、ベランダに出ると・・「いる!」。
確かにそこには、ニオイ犯「カレー臭」が漂っていた。
 
「どこからやってくるんだ?」
 
己の嗅覚を頼りに、ベランダまわりを嗅ぎ回る。
 
「上だ!」
 
マンションの上の階から、奴らはダウンフローに乗って降りてきていた。
 
さらに聞き込みを続けると、上の住戸に「インド人」が住んでいる事が判明。
 
謎は全て解けた。インド人が毎日のように料理しているカレーの香辛料の臭気だったのだ。
 
におい刑事(デカ)は思う。
「いい匂いでも、毎日嗅がされると悪臭になってしまうケースもあるんだよな・・」
と。
 
しかし悪臭防止法では一般の家庭から出るニオイは規制対象にならない。
ニオイの侵入ルートを防ぐ処置をして、現場を後にした。
 
近年、このようなマンションや都市部では臭気トラブルが後を絶たない。それは
現代の隣人との希薄になってしまった人間関係とは決して無縁ではあるまい。
「なにぃ~?」
またニオイの事件発生だ。におい110番は鳴りやまない。
 
今回は再開発でニオイ問題に巻き込まれたラーメン店だ。
それまでは独立店舗でラーメン屋さんを営んできたのだが、周辺一帯が再開発。
新しく建てられるという高層マンションの1階に店舗を移すことになったらしい。
 
しかしここで大きな問題が発生してしまった。
マンションの真上の住戸が売れないというのだ。
 
確かに、一生に一度のマンションを買う側からすれば、下にラーメン屋がある事で
毎日ラーメンのニオイが漂ってこれば、それは買う気にもなれないだろう。
 
「分かった。事件を事前に防ぐのも、におい刑事(デカ)のミッションだ!」
二つ返事でこの難しいミッションを引き受ける事にした。
 
早速、ラーメン屋の排気臭に手を付けた。どこまでニオイを取ればいいのか。
におい刑事(デカ)は常に、ニオイという「目に見えざる敵」との格闘だ。

綿密に、におい捜査の経験とスキルから、ニオイ犯を捕まえるトラップを仕掛ける。
上の住戸に、ラーメン臭というニオイ犯を侵入させてはならない。
ラーメン屋さん、住民さん、デベロッパーさんの信頼を裏切るわけにはいかない。
慎重にニオイ犯を捕まえるトラップとなる脱臭装置を設計・設置した。
 
 
「よう、においデカ、飯でも食べてきなよ」
あれから4年。一度も臭気苦情は発生していない。
ラーメン屋のオーナーさんも、再開発を手がけたデベロッパーの担当者も、
上の住戸の住民さんも、すっかりニオイの悩みから解放されているようだ。
 
におい刑事(デカ)も無事にミッションがクリアでき、ホッと胸をなで下ろした。
そしてきれいな空気を思いっきり吸い込んだ。
「これでまた一つ、きれいな空気を創造できた」。
 
 
あっ、そうそう、におい刑事から一つ質問させていただきたい。
 
嗅覚が最も敏感な人って誰か?
 
 
実は、若い女性が最も敏感なんだ。
特に排卵日前後や妊娠初期は嗅覚が鋭くなると言われている。
 
 
なので、加齢臭がし始めた40~50代のお父さんと、初潮を迎え思春期を過ごす
10~20代の若い娘さんとの組み合わせは、嗅覚の理論から言えば「最悪」の組み合わせ。
・・おっと、これは余談が過ぎたようだ、失敬。
 
 
登場人物:におい刑事(デカ)
国家資格「臭気判定士」を保持し、「クサイに挑むプロフェッショナル」として
クサ~イ現場を嗅ぎ廻り、ニオイ事件を解決している。
 
刑事(デカ)というのは、事件を嗅ぎ廻って解決するわけだが、ニオイも実際、己の
嗅覚で嗅いで、ニオイ問題を解決していく事から、いつしか「におい刑事(デカ)」
と呼ばれるようなった。
 
執筆ブログ「におい刑事のにおい110番」
http://ameblo.jp/nioideka/
 
執筆者、におい刑事(デカ)=松林宏治(まつばやしこうじ)は、南山中学・高校男子部、南山大学経済学部と10年間の南山生活を過ごしてきた。
27歳にて、脱臭会社:共生エアテクノをたちあげ8年間、ニオイ問題に立ち向かっているわけだが、ニオイの問題というのは本当に幅が広いと感じる。
キッチンのどこからか分からないけれど、とにかくクサイにおいがするから助けてというおばあちゃん。火事のにおいを必ず週明けまでに取って欲しいというオフィスビル。近隣住民とのニオイトラブルで操業停止寸前の工場・・。
そんな依頼の電話が毎日のように鳴り響く。
事件に大きいも小さいも無いのだ。
におい事件がある限り、これからもクサイに困る人たちの手助けをしていくつもりだ。
 
松林宏治 S47
南山大学経済学部卒
********************************************
「深呼吸空間の創造」をご提案いたします
株式会社 共生エアテクノ  松林 宏治
臭気判定士/におい刑事(デカ)
E-mail:nioideka@kyosei-at.com
弊社HP:http://www.201110.gr.jp/
東京・名古屋・大阪・福岡にオフィスがあります。
日本全国どこでもお任せ下さい!
********************************************

メルマガコラム一覧