2017/6 Vino Hayashi(ヴィーノ ハヤシ) – Nanzan Tokiwakai Web
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南山タウンに広告掲載されているお店や会社の訪問記

2017年6月24日

2017/6 Vino Hayashi(ヴィーノ ハヤシ)

イタリアの最優秀ソムリエの兄と元商社マンの弟が経営するイタリアワイン輸入販売会社・Vino Hayashi (ヴィーノ ハヤシ)。聞くからに胸躍る今回の「タウンぶらぶら」は、Vino Hayashi の仕掛け人である弟の林功二さん(S51)に、日本橋のオフィスでお話を伺いました。


Vino Hayashi 代表取締役 林 功二さん(S51)

vino(ヴィーノ)はイタリア語・スペイン語のwine。社名の通り、ワインに魅せられた林兄弟が発信するのはイタリア ワインの醍醐味。称して「ワインボトルの向こう側」。兄・林基就さんは、世界トップ50に名を連ねるイタリア料理の名店「ダル・ペスカトーレ」のプリモ・ソムリエを務めた初めてのアジア人。2009年には、エスプレッソ社「2010年最優秀ソムリエ」に、2012年には、「オスカー・デル・ヴィーノ」の最優秀ソムリエに輝きました。


林 基就さん(左)& 功二さん

2010年、ソムリエの称号を持つ兄を説き伏せて、Vino Hayashiを起ち上げようと持ちかけたのは弟の功二さんでした。功二さんの原動力は、自身が「面白い」と感じたことへの探求心。思いを実現して進む先々に、「面白い」の道しるべがありました。

ー「自分で事業をしたい」 名大経済学部からノースカロライナ州立大学へ/留学中に「9・11」ー

ご兄弟の父・林雅雄さん(S19)はテーラー。その姿を追うかの如く、功二さんは、「自分で商売をしたい」と思い、名古屋大学経済学部に進学。その後、マーケティングを学ぶために留学したノースカロライナ州立大学では、「英語は現地で勉強する状態だったので、男子部中高時代、サッカー部だったこともあって、もっぱら、コミュニケーションはサッカーがきっかけとなることが多かったです。しかも、渡米2か月目に、゛September 11” が起きました。イスラム系の友達も多くて、エアポートでのパスポートコントロールで止められるなど、身近に大変さを実感することもありました。この留学経験を通じ、言葉や文化、philosophyや宗教の違いを越えて、お互いを理解できる関係を築くには、共通の体験が必要だと実感。目的に向かい一緒に何かを体験することができれば、相手を思いやる心が芽生えるのではないかと考えました。この゛体験”を提供することは゛面白い”んじゃないかというのを持ち帰ってきました」

ー就職活動の傍ら フットサルのNPO法人設立ー

「就職先には、多文化や様々なアイディアに触れるチャンスがあり、将来の目標である起業の知識を得られる三菱商事を選びました。その一方で、 就職活動とは別に、名古屋の若宮大通でのフットサルパーク作りに傾注。後に学生主体のNPO法人『stact(スタクト)を設立し、『若宮フットサルパーク』を起ち上げました。コミュニケーションの場としての、スポーツをする場があったらいいと。当時、参加型のフットサルが流行っていました。一人で参加しても、コーディネイターがいてチーム分けしてくれて、団体競技に参加できる仕組みです。そこにはコミュニケーションが生まれます。私の場合は、留学先の外国人相手だったわけですが、名古屋でも、学生や転勤サラリーマンなど、サッカー仲間がいない方たちも集える場所があったらいいなあと」

2004年、大学卒業間際、市の助役さんに、こういうものがあったら面白いと、プレゼンデ―ションを行いました。結果、大変好評で、入札を経て、初期投資は市がするが、運営は我々のNPOに委託するということで進んでいきました。三菱商事入社後は、兼業禁止だったので(笑)、NPO法人の理事になるわけでもなく(笑)、サラリーマン生活を続けましたが、起ち上げから10年以上が経った今、老朽化したコートの芝生張替えなどの修繕費用も我々で賄えているのは、イメージ通りでしたね」


若宮フットサルパーク(名古屋市中区大須3の2の1先)

「6年半の三菱商事時代は自動車部門の中国市場に関わりました。起業のタイミングを計りながら、じゃあ何ができるのか・・アイディアとしては、フットサルのような交流体験ができるものをやりたいというのが有りましたが、現実的に、事業を起ち上げるには、他にはない強みが要るなと。ちょうど、兄がイタリアで最優秀ソムリエに選ばれたというところから、ワインに入っていくんですけれど、実際に、最優秀ソムリエに選ばれたからって、どうなの?ってとこですよね(笑)、それを起点にして、ブランディングして、事業展開をしていっているのが Vino Hyashiの成り立ちです」

ー2010年 Vino Hayashi設立ーワインを通して文化を発信ー

Vino Hayashi の販売スタイルは、頒布会方式。最優秀ソムリエが現地のワイナリーでセレクトした、日本未入荷のワインが、日本の四季に合わせて、月に1度2本届けられる仕組み。他の通販と一線を画すのは、届くワインの全てのボトルにQRコードが施されて、スマフォで読み込むとWebサイトに飛び、生産地でのインタビューや、ソムリエ・ハヤシのテイスティングコメントなどを居ながらに見聞し、「ワインボトルの向こう側」を体験できるところ。

「最初は、ワインをお届けするところから始まってはいくんですが、ただお届けして消費するのでは、商品としても、やっている我々としても面白くない。そこで、実際に、私が現地に行き、兄と造り手が、どういうワインですか?こんな色で、こんな香りがしますね。どうしてでしょうか?なんてことを話すのを撮影して見ていただく。体験に、より近づけたいということです」

「やりたいことが、最近 自分の中で、はっきりしてきているんですが、コミュニケーションの場を創るということなんです。実際、ワイン会をして、これ美味しいね、っていうのは、最初の3分くらいの話なんですよ(笑)。そこから、違う会話に弾んでいく。つまり、一緒に何かをするということが重要であって、価値があるのは、それ以降のこと。自分たちはコミュニケーションの場や、きっかけ作りのお手伝いをしている。たまたまサッカーであり、お酒であり、商品作りであり、サービス創りであった。お酒は、造られる土地の文化が大きく影響するので、その郷土で造られたワインという飲み物を通して、文化を発信しており、文化を学んでいるというところが゛面白い”んです」

ーイタリアンワイン通信講座 ー
「普通に美味しいと思っているものを、もっと楽しんでいただけるようにと通信講座を開催しています。自宅で勉強しましょう!なんです。イタリアの食文化、歴史を紐解き、ブドウの栽培方法・地方の説明や、そのワインにあう料理レシピも紹介します。初回にワイングラスもお届けしますが、さっきも、社内で、どのグラスがよいかをテイスティングしていました(笑)。受講生専用のブログもあります。動画だと納得感があって、お客さまの反応がとてもいいですね」


ー2016年 WaSaVi スタート 「消費を体験に」ー
昨年夏には、ワサヴィ株式会社 (WaSaVi)を設立。「イタリアワインにフォーカスしたvino Hayashi を深掘りしたもの」。WaはワインのW。和食のWa。Saは酒。viはVino。イタリアを飛び出し、世界のワインを紹介していく。

ーArt Of Champagneー
「シャンパーニュに特化した頒布会なんです。こちらもワインをお届けしますが、一番、変わっているのは、動画がメインであるところ。プロの撮影チームを連れてシャンパーニュでロケを行いました。普段はプロが行っても見られないカーヴの中や、上空120mのドローンからの映像は、実際に現地に旅してもなかなか味わうことのできないもの。見ないと理解しづらい世界ですから、映像を見て体験していただきたい。現在、この動画の特別編集版は、6・7・8月の期間限定で、JAL国際線の機内エンターテイメントとして上映されています」


現地での 撮影風景

「テキストは、畑の村の位地・土壌・・醸造方法から始まり、アッサンブラージュ・樽・ビオって何?・・どんどんマニアックになっていきます(笑)。業界的には、『ここまでするの?狂ってるね(笑)!』と言われてますが、本質的なところは、ここなんですよ。嗜好品なんか特にそう。ドンペリだから、とりあえずお願いしておく(笑)というのは、今時ではない。なんでドンペリってスゴイんだっけ?ということを理解していれば、もっと楽しめる。ストーリーを知っていただくと、違った感覚になると思います」

「ワイン屋なんですけど、実際は、どんどんワイン屋からは遠ざかっている(笑)。シャンパンも自社で輸入せず、他社で輸入されたものを買って、我々は、サービスを創るというところに特化しています。 3人のソムリエ、大越基裕二さん・千葉和外さん、そして兄。私は、こういうプロフェッショナルを上手く担いで、事業にしていくのが私の役割ですね」

ー男子部時代 宗教の時間に倫理観・物の味方を教わったー
「中高6年間を通して、相手を見られたというのは面白い。中1から高3になると、こうなって、社会人になると、こうなった(笑)。お互い、定点観測できたのは、すごく面白い。友人からの影響は大です。自分の倫理観というか、物の味方というのは、宗教で教わった。宗教はサッカー部の先生でもあった濵口先生で、センター試験も倫理でした。哲学は勉強して面白かった。最高に印象深いのは体育の上田先生。英語の澤田先生はほんとに良かった。お陰で受験を乗り切られた。勉強の仕方を、結果、近道を、教わりました。」

ー今後は本質的価値を提供できるかどうかが課題ー
「次の構想に在るのは、お酒と焼酎。もっと知りたいという気持ちがあり、実際、知りたい方は多い。そこに発信していく。今は、グルメ嗜好といっても、以前のように、高いレストランにお金を使うという感じではなく、家庭で何かを作る時でも、素材をよく知って理解しようとしている。トレンドというよりもっと大きな流れ。『そうあるべき』という本質的なところ。そして、今はドローンにしてもインターネットにしても、本質的なものを提供しやすくしている。大きい商社じゃなければできなかったことを、今は、個人にも可能にしてくれる。革命ですね。我々も7年間で、どんどん変化させていっている。これからは本質的価値を提供できるかどうか。そこが追求すべき課題だと思います」

さて、お気づきでしょうか。林さんの「面白い」は、トレンドやファッションといった現象にではなく、本質的なところを捉えた時にこそ感じている。商人というより求道者のよう。おのずと、Vino Hayashi の進む方向と未来が見えてくる。

紹介者:東京支部 花井孝一さん(S19)
取材: 塩野崎

Vino Hayashi WEBサイト

Vino Hayashi 定期購入コース(厳選イタリアワイン頒布会)

ーイタリアンワイン通信講座 (2017年10月スタートの第6期生募集中)ー
文化・歴史・生産地域などイタリアンワインの魅力である多様性を北から南まで学ぶことができる。ソムリエ・ハヤシのイタリアでの経験、テイスティングやペアリングの知識も盛り込んだ実践的なカリキュラム構成。ワインラベル・ワインリストが読め、レストランで好みのワインが選べるようになる全12回。テキスト12冊とワイングラス4種の他、毎月、ソムリエ厳選ワイン2本が届く。
イタリアンワイン通信講座

ーワサヴィ株式会社ーArt Of Champagneー
シャンパーニュのことを知りたい方のために。全7回。動画とガイドブックとシャンパーニュが毎回届けられる。スゴイのは動画。日本を代表する3人のソムリエが、自身でセレクトしたシャンパーニュについて、現地取材したものを動画とガイドブックに収めている。
Art Of Champagne

ー若宮フットサルパークー
個サル・週末の大会・幼児のサッカースクールなど いくつかのプログラムを展開中
若宮フットサルパーク

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