綿森淑子さん(G09)「約束の椰子の実」掲載の『戦中・戦後の暮しの記録』(暮しの手帖社)発行 – Nanzan Tokiwakai Web
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同窓生のお知らせ

2018年8月19日

綿森淑子さん(G09)「約束の椰子の実」掲載の『戦中・戦後の暮しの記録』(暮しの手帖社)発行

この夏、暮しの手帖社より、創刊70周年を記念する『戦中・戦後の暮しの記録 君と、これから生まれてくる君へ』が発行されました。

同社が2017年3月より、「戦中・戦後の記録」の原稿募集を始め、集まった応募総数2390点の中から選び抜かれた157編の体験記が収められています。


綿森淑子さん(G09)の「約束の椰子の実」が掲載作に選ばれ 3ページにわたって紹介されています。


『戦中・戦後の暮しの記録 君と、これから生まれてくる君へ』(暮しの手帖社刊)2018年7月発行 69頁―71頁 暮しの手帖社の許可を得て引用

「約束の椰子の実」には、我が子の誕生を前に出征した父が、まだ見ぬ娘(鈴木淑子さん 現・綿森)に戦地から送っていた4通の葉書が、70年を経て、介護中の母の荷物からでてきたという綿森さんの実体験が綴られています。母宛の手紙の束を整理していて、思いもかけず自分宛の父直筆の葉書を見つけたときの心模様。タイトルとなった「椰子の実」に込められた「想い」と「約束」。戦地から復員した父が、娘をその手に抱こうとした時、4歳になっていた娘は「見知らぬ」父から逃げ回っていたことなど。

戦争が奪った父と娘の最良の4年間。淡々と綴られた中には、「戦争」という二文字では言い尽くせない、歴史の教科書には書かれていない、生身の「戦争」が在り、その行間には、静かな、しかし、決然とした「NO!!(戦争反対)」の意思が込められています。

綿森 淑子さん メッセージ

「この本では、80歳代の方々が子供の頃の経験を書かれた例が多く、戦争のあったあの時代の薄れ行く記憶を次世代に引き継いでゆく意味でも多くの方に読んでほしいと思っています」

*現在、書店にて発売中ですが、閲覧希望の方は、綿森淑子さんより「常盤会広報部」に寄贈された書籍を貸出いたします。ひとりでも多くの方にお読みいただければ幸いです。ご希望の方は常盤会事務局までお知らせください。

*これに先立って『暮しの手帖』4世紀94号(暮しの手帖社 2018年5月発刊)では、後続発行の70周年記念誌『戦中・戦後の暮しの記録 君と、これから生まれてくる君へ』の掲載作品4編の紹介をしています。この号でも、綿森さんの「椰子の実の約束」が「割愛版」として掲載されています。

 

『暮しの手帖』4世紀94号(暮しの手帖社刊 2018年5月発行)162頁-164頁
暮しの手帖社の許可を得て引用。 画像:暮しの手帖社提供