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2016年4月29日

vol. 109 新田 悠紀子(G10)「カリブ海の宝石・ベリーズを旅して」

 定年退職した後、週3日はバイトをして働き、週4日は休みにして、いろんな所へ
旅をしました。最近、お正月休みを利用して、中央アメリカのベリーズへ行って
きました。ベリーズは1638年に英国の武装船団が支配し、グアテマラ総督府と領有を
めぐって争っていましたが、グアテマラ政府から英領ホンジュラスとして認められて
いました。独立の気運が1950年頃より高まり、1981年9月にベリーズとして独立し、
誕生したばかりの新しい国です。
 中米7カ国にあって唯一英語が公用語の国です。歴史的にはマヤ文明が栄え、
ユカタン半島に位置し、カルスト地形なので洞窟や鍾乳洞があり、カリブ海に面し、
珊瑚礁に囲まれた美しい国です。

 私がベリーズを知ったのは、旅行社から出されているパンフレットからでした。
マヤ遺跡が見られて、洞窟が探検できて、カリブ海のブルーホールでシュノーケリング
ができるならば、是非、行こうと決心し、9日間のツアーに参加しました。

 まずは、マヤ遺跡ですが、サン・イグナシオ近郊のカル・ペチ遺跡です。マヤ系の
モパン族とユカタン半島から来た先住民族の古代都市跡です。9世紀に最も繁栄した
マヤのシュナントウニッチ遺跡、そしてマヤ古典期の都市国家のカラコル遺跡、
マヤ文明の先古典期から後古典期までの2000年もの永きに渡って栄えた都市国家の
ラマナイ遺跡を見学しました。ユカタン半島にある他のマヤ遺跡に匹敵する、
皆石造りの遺跡です。発掘が十分でなく、まだまだ発掘が進めば新しい発見が
見られるとおもわれます。
 そして次は、アクトウン・チュニチル・ムクナル洞窟(ATM洞窟)です。ベリーズの
中央部に位置しています。ジャングルの中を45分間歩き、腰までつかる川を3ヶ所
渡り、やっと洞窟の入り口です。入り口は地下水の出口となっていて10?20mの
深さで、泳いでわたります。1時間ほど進み、高さ10mほどの崖をよじ登ると
地下水のないドライゾーンです。洞窟内はライトの設備もなく、自分たちのヘッド
ライトの光のみです。生贄の儀式の土器などの出土品があり、更に進むと人の骨も
あります。洞窟内はカメラが禁止です。それはATM洞窟を訪問した観光客がカメラを
持ち込んで洞窟内に入り、人骨の写真を撮っていてカメラを頭蓋骨の上に落として
しまい、人骨を破損したからだそうです。この洞窟の凄さが写真でみて解って
貰えないのが残念です。
 そして、最後はカリブ海の珊瑚礁、ブルー・ホールです。ベリーズ・シティーより
東方へ2時間半ボートで行き、海中のライトハウス・リーフと呼ばれる珊瑚礁の中に、
直径が313mある円形の大きな青い青い窪みがポッカリと開いたところがブルー・
ホールです。かつての洞窟や鍾乳洞が海中に水没し、浅瀬に穴があき形成されたと
いわれています。ブルー・ホール内の世界で二番目の大きさのバリアリーフで
シュノーケリングをしました。海は澄んでいて亀がいました。小さなカラフルな
魚がたくさん泳いでいました。空からも小型機でブルー・ホールの遊覧飛行を
しました。

 やはり、ベリーズはいろいろ変化に富んでいて、美しい自然も残っており、
最高でした。私も元気なうちにもう少し絶景を求めて旅をしたいと思ってます。

新田悠紀子 (G10)

1968年 名古屋市立大学医学部卒業
1972年 名古屋大学医学部皮膚科入局
1970年~1976年 名古屋大学皮膚科助手、講師
1986年~2000年 愛知医科大学皮膚科講師、助教授
2000年~2010年 名古屋医療センター皮膚科部長
2010年3月    名古屋医療センター退職

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