vol. 138 鋤納 正子(G04)「メイヤー神父さまを偲んで」 – Nanzan Tokiwakai Web
  1. HOME >
  2. メルマガコラム

メルマガコラムMail Magazine Column

過去に配信した「常盤会WEBメルマガ」の記事を掲載しています。

2019年3月31日

vol. 138 鋤納 正子(G04)「メイヤー神父さまを偲んで」

 平成30年11月、南山教会のマリア館にて、月一回、お勉強をしている「英語の聖書を読む会」での事です。マーチン神父さまより、「数週間前に日本よりアメリカに出向かれた成田神父さまのお話では、アメリカに帰国中のメイヤー神父さまが、あちらで体調を崩され、日本に帰ることが難しいようだ」とお聞きしたのです。
 
 メイヤー神父さまは、私たちの二代目と四代目の「常盤会英会話クラス」の先生です。毎月第3金曜の午前中、神言会神学院において、英語で学ぶ「諺」を熱心に根気強く教えてくださっていました。神父さまが、アメリカに一時帰国される直前の昨年3月16日までは・・
  
 神父さまは以前に入院されていたこともありましたが、アメリカへ行かれる時は大変お元気でした。ですから、神父さまのアメリカ滞在中は、英会話クラスはお休みということで、神父さまのお帰りを待っておりましたところ、5月25日の夜中に、英会話仲間のSさまへ、メイヤー神父さまより、「病気が再発して帰国が難しくなりました」とのメールが入り、ずっと案じておりました。神父さまからの帰国の連絡を待ち続ける私たちに、突然、神言会より、「12月6日、メイヤー神父さまがご逝去された」との知らせがあり、驚きと共に信じられない気持ちで愕然となりました。ただ、ご病気が分かり、ご体調のすぐれない中にあっても、パソコンに向かい、日本で待つ私たちを気遣ってメールを送ってくださったメイヤー神父さまのお気持ちを感じて、嬉しくも寂しくも思いが溢れてきました。誠実な神父さまらしいと仲間たちと話しました。
今でも、神父さまを想うと涙がでてまいります。ほんとうに哀しいです。
  
 20年位前になりますが、神言会ハウスに、デーヴィッド・ロバート・メイヤー神父さまをお訪ねして、同級生のIさまと少し後輩のTさまと3人で、私たち女子部の卒業生に英会話を教えてくださいとお願いに伺ったのが始まりでした。当時、神父さまは南山大学の教授としてお忙しい日々を送っておられ、英会話クラスは、エドワード・グリジニア神父さまにお願いをしてスタートすることになりました。
楽しい授業でした。グリジニア神父さま亡き後、メイヤー神父さまに教えていただけることとなりましたが、また、ご都合により、インド人の背の高いレジナルド神父さまに代わられました。発音も綺麗で教え方も大変お上手で優しい先生でした。その後、再度、メイヤー神父さまにお願いできることになりましたが、その間に、生徒も少なくなり、広い南山大学の教室から地下の狭い常盤会室へと場所も変わり、最後は神学院となりました。メイヤー神父さまが、2度目の先生となって、神学院の教室にいらした時、「以前の大勢おられた生徒はどうされたのですか?」と驚かれたことが強く記憶に残っています。多い時は20数名で教室に入れず、入会を待機していただいた時期もありました。「継続は力なり」といいますが、最後に残った生徒は5名でした。
  
 教材は、神父さまの書かれた『コマガネ ポエム』、『岩から生かす水』、『少年ボビーの昆虫記』などで、最後は、世界の文化の違いのわかる「ことわざ」を教えていただきました。
 『少年ボビーの昆虫記』は、神父さまご自身が描かれた挿絵も大変お上手で、神父さまの幼年期そのもののご本です。『やきものの愉しみ』では、陶芸がご趣味で、日本各地に勉強に行かれ、瀬戸の愛知県陶磁美術館まで毎月お通いになり、日本中の陶芸のことを大変よくご存じで驚かされました。
  
 数年前に会員の皆さまと車2台で陶芸美術館に陶器の見学に出かけ、その後、美術館を少し下ったところにある建物で、作者の器でお抹茶をいただき、車で少し走ったレストランでランチを楽しみました。和菓子も大変お好きで、年に1回、各所で食事会をして後、石川橋の「すや」の大好物の栗きんとんを、八事の両口屋などで、お茶を楽しみました。京都まで、和菓子作りの勉強会にも、度々、行かれたようです。
  
 今、思えば、神父さまの弟さまも、時々、日本に遊びにいらして京都見物などされていたと思います。今回、アメリカに帰られたら弟さまのお写真を撮って見せてくださいねとお願いしていたのですが、弟さまに看取られての最期ではなかったかと想像しています。
 
 7歳年上のリーマー神父さまとは、大変仲良しで、聖霊病院や南山大学のお近くをお二人で散歩をしておられる姿をよくお見かけしました。車の私が、「神学院までお送りしましょうか」と窓を開けて呼びかけますと、「歩いて帰ります」と笑って言われたこともありました。昨年、最後に、お二人にお会いしましたのは、「英語の聖書を読む会」の帰りに同級生たちと入ったカフェでした。コーヒーを飲んで楽しそうに語りあっておられたお二人に、ご挨拶だけしてお別れしましたのが、メイヤー神父さまとの最後となろうとは思いもしませんでした。
  
 神言会神学院で、平成30年12月15日に執り行われたメイヤー神父さまのご葬儀ミサは、リーマー神父さまによる大変温かなお別れの会でした。リーマー神父さまから盟友メイヤー神父さまを送る親愛なるお言葉の数々は、神言会の神父さま始め、私たちの心に深く刻まれることとなりました。
  
 最後になりますが、マリア館の広いキッチンで、料理のお上手なフィリピン人のネルソン神父さまが大きな鶏塩チキンを焼いて、メイヤー神父さまは、お得意のケーキを作ってくださり、教会関係で大変お世話になっている先輩のI様のベトナム料理で、皆でワイワイ楽しんだクリスマス会も思い出の1つです。メイヤー神父さまは、永遠に私たちの心に棲み続ける、大変お優しくて素敵な恩師です。
  
 人生終盤に近づきましたが、常盤会の私たちと神言会の神父さまとの長年の絆の証ともいえる「英語で聖書を読む」の勉強会がもう少し続けられますようにと心から願っている今日この頃です。
 
 常盤会英会話クラス 鋤納正子
  
神言修道会司祭 故・デーヴィッド ロバート メイヤー師
略歴
1938・10・25 アメリカに生まれる
1958・09・08 初誓願宣立
1964・09・08 終生誓願宣立
1966・01・15  司祭叙階
1973・08・29 来日
1975~2007  南山大学教員
2018・12・06 帰天(享年80歳)
 
著書
『Komagane Poems』(1998)
『岩から生かす水』(2000)
『少年ボビーの昆虫記』(2003)
『やきものの愉しみ』(2011)

メルマガコラム一覧