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2021年3月22日

vol.158 足立 恵子(G12) 「コロナ禍で益々魔力発揮のテレビショッピング」

 「買ったらきっと後悔する」と思いながらつい注文をしてしまう。
多分皆さんもそう(違ったらごめんなさい)。
 だから一度目にしただけでは買わない賢さも身につけている。けれども、繰り返し七回以上見せられると、買う人が多くなるという統計もある。つまり魅力的な宣伝に対し、「買わないぞ」「買わないぞ」と抵抗するも、七回目八回目には、我慢しきれず買ってしまうのですねえ。
 
 私も、ずっと、踏みとどまっていたのに八回目?にして、注文してしまったものがある。多分十年位も前のことですが、頼んでからは楽しみにしていたのに、待ちに待った到着予定日に届いたのは、さらに待てとのお詫びのハガキ。「人気故に、商品が間に合わず」ということ。そんなわけで、それは数か月後に、ようやく届いたのですが。さらなる不運はここから。
 
 その届いた当日、一日前でもなく、よりによって、その日にです。私は同じ商品が量販店で売られているのを発見する羽目に。おまけに、それは単品で売られていた。
私など、余計な「お付けするもの」や送料などで三倍近くも払ったというのに。
 こんなことなら、どこにも売っていない初めて見たときに買っておけばよかった(笑)。これは商品が良い悪いの問題ではないけれど、私には忘れがたい悔しい思い出。それはポリ袋が密封できる器具だったかしら。ホッチキスみたいな形で上部を挟んでスーッと閉じる。便利だったかどうかも忘れた。なくてもいいものですね。
 
 ですが、テレビショッピングでの失敗といえば、ほとんどの場合が「届いて大喜び、使って、ガッカリ」のパターン。想像と現実の違いを知らされるというわけ。
 テレビで嘘を宣伝しているわけでもないけれど、なぜか使ったとたんに、使いにくさなどを発見できる。「百聞は一見にしかず」というが、テレビショッピングに関しては「百見は一使にしかず」です(笑)。
 使えばすぐにわかることが、なぜ、見ているときに分からないのか。想像力の欠如?記憶に残る失敗は、野菜カッターだったかジューサーだったか、とにかく、やってみてびっくり。「なんじゃこの凄い音は?」ぶわーんと怖い程の音がして嫌になった。
 テレビの実演時に、どうしてわからなかったのか?後日同じ宣伝を見て納得。その凄い音は消し、代わりに商品の説明ナレーションが入っていた。「そういうことだったのかあ」
 
 ところで、最近またまた懲りずに買ったものはスチーム製品。この宣伝も以前から見ていたが、今回は蒸気の力で簡単に油汚れが落ちる能力に加え、特に、まな板の除菌、薬品も何も使わず水だけという魅力面に、つい反応。
 しかし過去の失敗経験から「そうは問屋がおろさないだろうな」という思いもあったが、「今度はどこに、ガックリ来るのか」それを楽しもうという失敗時の気持ちの保険もかけて注文。
 
 結果は・・・許せる範囲の使いにくさは、組み立て時からいろいろありました。しかしながら決定的に「ぎゃ~」となったのは、蒸気の勢いが想像以上だったこと。まあ、これは、むしろ長所とも言えるのですが、勢いが凄すぎて、必要な場所以外にもどんどんかかってしまう。おまけに、「同じ個所に長く当てないで」と注意書きにあったが、高温の危険な蒸気を突然、他に向けるのも難しい。
 さらに驚いたのは、「切っても蒸気はすぐには止まらない」と、確かに書いては、あったけれど、まさかここまでとは。
 切っても、オンかオフかもわからないほどの勢いで出続ける。切れていないのかと、またオンにしてしまったりで、焦る焦る(笑)。
 「もう~、これでは使えない」と一回目は思ったが、落ち着いて考えてみた。使い方を工夫しなきゃ。終えたいと思う少し前に切ってしまえば、大丈夫かも。
 何事も学習。再度のトライでは何とかうまくできた。
 しかしながら、基本的な部品の他に、床用、トイレ用などいろいろ付属品が付いていたが、そこまで使うには、まだまだ修行と根気が必要。
 決定的な欠点はなくなったとはいえ、便利に使いこなせるか否かは、実は、許せる範囲の使いにくさを現実に許せるかどうかですね。
 例えば、給水するためのタンクの取り外しとか付ける面倒くささとか~。
 
 そして今また、私が気になっているのは、電動爪削り器。爪切り時の厄介ごとがすべて解消されそうに思える・・・。
 けれど、迷います(笑)。やっぱり買っちゃおうかな。
 
*さて、コロナ禍で世界中の人々がいろんな影響を受けていますが、長年私のエッセイの連載の場でもあった地域情報紙「瑞穂フォーラム」も例外ではなく、大きく影響を受けました。地域の学校行事もイベントも全て中止で、載せる記事もなくなり、昨年5月から休刊を余儀なくされましたが、残念ながら、そのまま廃刊となってしまいました。連載から解放された今、私は、これまでの著書「落ちこぼれ シリーズ」に未収録の瑞穂フォーラムでのエッセイやコラムを一冊の本にまとめる作業をしています。早くコロナが落ち着いて、誰もが楽しく会食などできる日がくることを待ち望みながら。
 
 
プロフィール
1969年  南山大学英米科卒
2003年1月~2020年4月 瑞穂フォーラム紙に17年間エッセイを連載
著書に「落ちこぼれシリーズ」7冊がある
2021年4月 シリーズ8冊目『落ちこぼれ主婦ももの忘れのお年頃』出版予定

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