vol. 74 松岡 栄一(S18)「台湾での教師生活」 – Nanzan Tokiwakai Web
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過去に配信した「常盤会WEBメルマガ」の記事を掲載しています。

2012年10月21日

vol. 74 松岡 栄一(S18)「台湾での教師生活」

 毎年9月28日は教師節と呼ばれ、学校では学生たちがクラス単位で、或いは個人的に日頃の感謝の気持ちを込めたカードや小さな手作りのプレゼントを贈ってくれます。
 私が台湾へ来た当初(25年前)教師節は祭日でしたが、いつの間にか、祭日では無くなってしまい、普通に授業が行われています。
教師節の由来は中国の春秋時代末期の孔子様の生誕記念日なのです。今から2500年以上も前の孔子様を現在でも律儀に尊敬し、毎年孔子廟で華やかな行事が行われています。孔子廟は台湾の各都市にもありますが、有名なのは台北や台南の孔子廟です。
日本にもあります。江戸時代徳川5代将軍綱吉が湯島に使った湯島聖堂がそうです。
その他各地に現存しています。今日はこんな堅い話を書く予定ではありませんでしたが、成り行きでつい説明ぽっくなってしまいました。
 さて、台湾の学校教育も日本と同じように体罰は厳禁になっています。でも私が教えている高校では入学のときに親に誓約書を書かせます。学生が悪いときには体罰もありうるという内容のものです。体罰と言っても昔私たちが受けたようなすさまじいものではありません。掌を定規程度のものでピシャピシャ叩く程度です。
態度の悪い学生はどの学年にもいます。こんなピシャアピシャではどうにも成らない、ぶっ飛ばしてやろうかと思うときもあります。教師は我慢を強いられます。しかし授業ではほとんと敵対関係に近い状態であったのに、放課後には一転平気で近づいてくるのです。これではこちらがいつまでも気持ちの上でムシャクシャしているわけには行きません。
今の世の中は便利でFACEBOOKでどんどん私のアドレスに書き込んできます。「いいね」だらけです。間違った日本語で一杯書き込んできます。その間違いを添削するだけでもくたびれますが、卒業生たちの状況も知れます。
 台湾での教師の定年は65歳ですから、本当は私も退職なのに、「先生は特殊ですから」ということで、今年もまた続けさせていただけるようです。特殊というのは別に偉いわけではありません。ただ日本語のネイティブだからというに過ぎないのです。
 最後にもう一つだけ、台湾では公立学校の先生は住宅ローンの金利が一般の人の金利と比べてうんと安くなります。羨ましいでしょ? でも私は私立の非常勤ですから…。
             2012年7月18日

松岡栄一さん
プロフィール

(同志社大学経済学部)卒業後は実家の洋菓子店で父の手伝いをするも、
甘い物離れの時代に流され父の残した洋菓子店を閉鎖、一人勝手に台湾へ。

台湾で出会った女性と再婚、しばらくは日本語教師で生活。

その後河合塾が台湾に日本語学校と留学センターを作る手助けを頼まれ、初めて企業から給料をもらう身分に。

それもつかの間5年ほどで放り出され、河合塾の遺跡を引き継ぎ今に至る。

現在は月曜から土曜まで台湾の日本語学科のある三つの高校で一年生から三年生までの日本語を教える傍ら、駐在員へ中国語の授業を提供しながら、日本への留学生紹介業務もしています。

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