vol. 92 安井 信之(S08)「ただ今、南山大学大学院MBAに挑戦中」 – Nanzan Tokiwakai Web
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2014年7月30日

vol. 92 安井 信之(S08)「ただ今、南山大学大学院MBAに挑戦中」

 2012年末、ロータリークラブ卓話で、南山大学大学院の先生から、「日本での
MBA (Master of Business Administration・・経営学修士)の現状と将来」について
聞いた。日本の企業でその資格を持った社員は極めて少ない。欧米では、MBA取得者の
年収は格段に多い。2年ぐらい休職して、MBAを取得しても数年で取り戻せる。残念
ながら、日本の企業では、そうした風土は労使双方にない。しかし、日本でも、
グローバル化を迎えた今日、外資系の会社では、MBA取得者の採用は急増していると
聞く。世界のMBAではハーバード大学が最も有名であるが、日本でMBA講座を持って
いる大学は、現在、50年以上前からの慶応に次いで、一ツ橋、早稲田ほか33校しか
ない。その一つが南山学園。一体、MBAとはどんな学問なのか?体験すればわかる
だろう、これ、私のMBAの動機である。
 
 2014年4月1日、私の75歳の誕生日が入学式。一般の大学生に交じっての
参列、たまたま私の両隣りは、卒業ほやほやの女学生、おじいさん何故ここにいるの?
と言いたげに、式の最中2~3回私の顔をチラリ!月曜日から金曜日は夜間、土曜日は
午前・午後、ぎっしりの授業。1年生の必修科目:会計と経営、ファイナンス基礎、
マーケティング基礎、組織行動、ビジネス経済学、経営倫理、プロジェクト研究
(5~10年後のマスコミ業界)。(私が選んだ)選択科目:国際経営の実践、競争
・協調分析、資源と環境、経営戦略、管理会計、英語ビジネス・ディスカッション&
プレゼンテーション、国際マーケティング、ものづくり企業の経営戦略の歴史的展開、
合計15科目、30単位。極めて多様化の講義。2年生もこれに準じた講義で、2年間
合計40単位以上で卒業可。
 
 1学年約30名(外国人3名)のほぼ全員は、日中仕事をしながらの通学。それに
加えての宿題、中間テスト、レポートなど、並大抵ではない。本来、休職して臨むべき
だが、現在の日本ではMBA取得に対する評価が欧米とは全く異なるため、働きながらの
挑戦はやむを得ないか。
 
 学問、学ぶということは実に素晴らしいことだ。同時に、MBAを取得することは
大変、意義があり、且つ、価値のあることだと思う。私も、現役時代は多くの人に
助けられながら、過ごしてきたが、もし私が現役時代にMBAにめぐり合っていたら、
もっと効率的な仕事をしたであろうと信ずる。現にクラスメイトの何人かは、MBAで
習ったことを、即、職場で実践に移している。管理、分析手法だけでも多くを学ぶ。
マーケティング・データに基づいた人への説明は説得力がある。又、リーダーの
在り方、従業員のモティベーション向上の動機付けなどを学ぶは、人間としての財産に
なる。先人曰く、「経営は、ヒト、モノ、カネ」と。今の私ならMBA的に曰く、
「これからの経営者は、マーケティング力、財務分析力、英語力、人間愛に満ちた
リーダーシップを備えた人でありたい」と。

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